エロゲ音楽をフルオケで堪能!「トラベリングオーガスト 2015」が素晴らしかった✌✌

2015/08/23

8月22日、23日に東京オペラシティ コンサートホールで開催された「トラベリング・オーガスト2015 オーケストラ・コンサート in 東京オペラシティ」に参加してきました。チケットが余裕で買えたので、22日の夜公演、23日の昼・夜公演の3公演全てに参加です。

結論から言うと、内容は大変素晴らしく、席によって違った楽しみ方ができたので、3公演行って良かったです!

ちなみに、オーガストとは『夜明け前より瑠璃色な』『大図書館の羊飼い』などのアダルトな恋愛ゲームを出している人気メーカーです。なお、オーガストを今知ったよという方は、以降の文章を読んでも「何言ってんのかわかんねぇ」状態になりますので、予めご了承ください。

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ちなみにこれが東京オペラシティ コンサートホール。立派すぎて場違い感すごかた。

コンサートの構成とか

トラベリング・オーガストは2013年に始まったコンサートで、今回で2度目です。
前回は演奏より歌の方がメインという感じでしたが、今回は総勢70人のフルオケで、歌は原曲を歌っていた人ではなく、声楽とかをガチでやってる的な方々です。
フルオケの凄さが私も含めて皆さん良くわからないと思うので、わかりやすく言うとバイオリンが18人も居ました。ね、なんか凄いことは伝わるでしょ?

私が知っている限り、PCゲーム関連の公式なライブやコンサートでフルオケな演奏だったものは無かったと思います。というか、オーケストラコンサートもほぼ無いですよね?

コンサートの構成は、作品ごとに組曲という形でBGMの演奏、数曲の歌、タイトルの間に声優のナビゲーターさんが作品の紹介やキャラを演じる掛け合いという形でした。
入場時にプログラムが配られるので、いま何の曲を演奏しているのか確認して、噛み締めながら楽しむことができました。

夜明け前より瑠璃色な

まずは、『夜明け前より瑠璃色な』から。
久しぶりにフィーナを見た気がしますが、やはりBGMを聞きながらキャラクター達を見ると、プレイしてた当時をなんとなく思い出してくるものがありました。
『よあけな』は今年で10周年だそうですが、私の中の姫様といえばキャラ第1位は、未だに「フィーナ・ファム・アーシュライト」です。皆さんの姫様キャラ1位はだれですか?

最後の「Cavatina」から「天海の鼓動 ~オルビス・ラクテウス~」の部分は本当に最高でした。
私の中の、結婚式にかけたら素敵だなと思うエロゲBGM第1位か2位である「天海の鼓動 ~オルビス・ラクテウス~」は、オーガスト関連のBGMだけでなく、ゲーム音楽全体で考えてもかなり上位に来るほど好きな曲だったので、フルオーケストラバージョンで聴くことができて本当に感無量です。

曲の始めの部分のバイオリンの音から鳥肌が立ちまくりでした。週イチで聞きたい。
聴き終わった後に、サントラアルバムに収録されているものを聴くと、やはり迫力が物足りなくなってしまいます(>_<) あと「未来パレット」がフルオケ&プロの歌手でやるとなんか高尚な感じになっててワロタ。

FORTUNE ARTERIAL

そして『FORTUNE ARTERIAL』。

曲数も時間も一番少なかった気がします。

特に印象に残ってるのは「ひとしずく」の歌ですかね。クソ高音な部分があるんですが、その部分を生でクソ高音で聞けて満足です。プロって凄いですね。

大図書館の羊飼い

リリース順でいうと次は、『穢翼のユースティア』なんですが、先に『大図書館の羊飼い』です。

『よあけな』『FA』が組曲2曲という構成でしたが、『大図書館の羊飼い』は1つの組曲として、たくさんの曲が入っていました。
ナビゲーターの声優さん3人による掛け合いは3公演で少しずつ変えていて、一番リリースが近い作品ということもあり、映像、BGM、歌、キャラクターの声で久々に『大図書館の羊飼い』を楽しめて満足でした。

穢翼のユースティア

15分の休憩を挟んで、第二部です。
休憩中はホワイエでジュースとかも売ってるんですが、セルフサービスのお水も置いてあって、さすが東京オペラシティです。

第二部は『穢翼のユースティア』と、オーラスのオーガスト作品の楽曲メドレーである「Traveling August -Bloomy-」で、2時間半の公演のうち、約1時間は『穢翼のユースティア』。
1時間やるだけのことはあるくらい、『穢翼のユースティア』の楽曲はオーケストラ映え(そんな単語あるのかな)する作品でどれも格好良かったです。

パイプオルガンだけで奏でられた「Kanon -カノン-」は、荘厳すぎてやばいです。聞き入りますね。パイプオルガンの仕組みよくわからないけど。
他にも何曲かパイプオルガンが使われていましたが、普段パイプオルガンの音なんて生でなくても聴く機会なんて無いので、記憶を大事にしようと思います。

他は、王宮のシーンで使われる「Crossandra -クロッサンドラ-」がサントラで聴くより280倍くらい王宮感というか荘厳さがあって素晴らしかったり、最後の「Replusion -レパルション-」「Ascension -アセンション-」は格好良すぎてやばかったです。特にバイオリンの音と動きに釘付けでした。

最後の曲「Traveling August -Bloomy-」は、2013年のトラベリングオーガストで演奏された「Traveling August」に、オーガストの最新作『千の刃濤、桃花染の皇姫』の曲を冒頭と合間に入れ再構成されたものだそうです。『千の刃濤、桃花染の皇姫』は、原画がべっかんこうだけでなく、夏野イオが最初から居たり、読み方がわからなかったり(「せんのはとう つきそめのこうき」)チャレンジ作だと思うのですが、絵や設定、そして曲を聞いた限り、発売が楽しみで仕方がないです。つまりイケてそうです。

「Traveling August -Bloomy-」は、『バイナリィ・ポット』や『Princess Holiday』などの曲や映像も使われたので、べっかんこうの絵の変遷や映像が4:3だったり、CV表記にある「鳥居花音」「草柳順子」「北都南」などで懐かしむことができ、オーガストファンで良かったなぁと思える音楽と映像でした。

フルオーケストラって素敵ですね

フルオーケストラというか、オーケストラの演奏なんて学生の頃、それも中学生とか?あたりに行ったであろう音楽鑑賞教室以来でした。

記憶の中の音楽鑑賞教室は退屈だった気がしますが、大人になり、自分の好きな作品の自分の好きな楽曲ということで、本当に素敵な時間を過ごせました。

スクリーンにパンチラとか胸が結構見えてるような(乳首は写っていない)シーンの映像が写った際には、スクリーンの真下で真剣に演奏している奏者の方々と、その素晴らしい演奏との対比で「あれ、なんだっけこれ?」とおもしろい感じに。

”今回は映像を中心に見よう”と思っていても、気が付くと演奏者さんたちを見てしまうくらい、目の前でされる演奏は迫力があり、見入ってしまいました。
前の方にバイオリンやビオラを演奏されてる方々が居たので、特にバイオリンを見ていましたが、18人もバイオリンが居るとかっこ良すぎますね。想像以上に激しい動きのところも多々あって、見ているだけでも楽しかったです。

生で聴くシンバルも体の芯まで響いてきて、イヤホンを通しての鳴りを気にするのが馬鹿らしくなるくらいホンモノでした。

他にも何の楽器の音か分からない、見たことある楽器だけど名前と音が一致するか自信ない楽器などの音も合わさって、あぁオーケストラのコンサートって凄いなぁと、小学生の時には思わなかった小学生並みの感想を抱きました。

オーガスト

今回のオーケストラコンサートは、オーガストにとってもかなりのチャレンジだったかと思います。
歌はオリジナルな方々が歌わない、フルオケ(多分お金と時間凄いかかる)、東京オペラシティ(多分借りるの大変だったと思う)など懸念事項は多々あったでしょう。

実際、当日券もあったし、最終公演は2階3階の空席が結構確認できました。収支的には結構な大きな赤字になっているかもしれません。

しかし、美少女ゲームメーカーが、東京オペラシティコンサートホールで、フルオーケストラのコンサートを行った という実績はかなり素晴らしいものだと思います。(業績的にも安定しているらしいオーガストさんがこれからも色々と切り開いていってくれることに期待)

keyも「key 15th fes.」にて、”インストゥルメンタルのコンサートがあったら参加したいか”というアンケートをやっていたと記憶しています。

騒いで盛り上がれるオールスタンディングのライブも楽しいですが、エロゲユーザーも高年齢化してきたんじゃないかと思うので、こういう音楽を楽しむコンサートを他のメーカーさんにも是非やって欲しいです。

まぁ、音楽だけで集客できるメーカーがどれだけあるんだろうかと考えると、keyとオーガストくらいなのではないかと思います。(オーケストラ向きな楽曲があるメーカーって、オーガスト以外にあるのかな。keyはちと違う気がする。)

Twitterで評判を見てみると、かなり満足度が高いように見えるので、次回もあることを願っています。

そして、サントラ版では満足できない耳になってしまったので、今回の音源を早くハイレゾ配信してくれることを祈っております。

トラベリング・オーガスト2015 夜公演から帰る電車内にて。